君とベンチで…
次の日、私は笑顔で先生に挨拶をした。
先生は驚いてた
だけど少しだけ嬉しそうな顔をしてた
まだチャンスはある。
まだ諦めないよ。
最後まで、諦めないよ。
「葉音!聞いた?」
「はっちゃん!どうしたの?」
「白石と保健室の長谷川が付き合ってるらしいよ!」
「……知ってるよ」
「いつから?!」
「一週間以上前かな…」
「はぁ?知ってたの?」
「うん……」
「…それでも好きなの?」
「うん!そこは間違いなく好きだよ…」
「葉音……」
はっちゃんが優しく私を抱き締めてくれた。
「はっちゃん……だめ…」
「え?」
「今やさしくされると……な…泣いてしまう…」
「あははは…葉音、なんて顔してるの?」
「え?……私、変な顔してる?」
「思いっきり!あっははは!」
「酷い……ふふふ…」
はっちゃんが豪快に笑うから私もつられて笑っちゃった。
はっちゃんがいてくれて良かった。