君とベンチで…
「せ…せんせい!せんせい!」
「あら、田中さん起きたのね。どうしたの?」
「あの!さっきの男の人、誰ですか?」
「…?ああ!白石先生のことかな?」
「先生なんですか?!」
机に勢いよく手をついた。
「え…えぇ、そうよ…」
私の気迫に若干押され気味だった。
「そうなんだ!」
「気になるの?」
先生は微笑んで聞いてきた。
「気になるっていうか、好きです!」
「…そうなの」
「はい!白石先生はどの教科の先生なんですか?」
「あら、数学の先生よ。田中さんのクラスは担当していないのね。」
「そうみたいです……」
接点がないなんてつまらないなぁ…
私と保健室の先生はいろんな話で盛り上がった。
気が合うみたいで私は嬉しかった。