ヒャクニチソウ
[まっ♪そうゆうことで、がんばれよ]


[・・・・他人事みたいに言うなよ!!!!!・・・大も根音に告白しろよなっ。]


[えぇ~~]


 --放課後ーー

[黒葉ー水かけまだなのかよ。] 


[もうちょっと待っててーあとちょっとだからー]


 正直言って俺は興奮している。ドラマとかで好きな人に告白する男も僕のように興奮しちゃっているのかな?
でも、今はそれどころじゃない。興奮と同時に、告白する言葉を考えている。しかし、興奮しているせいかその言葉がまったくうかばない。何て言ったら黒葉は喜ぶのかな・・・?ってさっきから考えている。


[・・・涼・・・?さっきから何考えてるの?]


[えっ!?あっあぁ、何でもないよ。]

 
んで、俺は黒葉とともに歩き出す。






・・・会話がない・・・ 正直しゃべりにくい。でも、黙ったままじゃあ告白できない。
俺は、勇気を振り絞って言った。


[あっ、あのなぁ]


[あっ、あのさぁ]


今、完全にハモった。


[あっ・・じゃあ、俺から言うね]


[・・うん・・]


[あのさぁ、いきなりなんだけど・・・おまえんち、大丈夫か?]


あれ・・・・?何か変なこと言っちゃったわりにヤバイこと言っちまった。


[うん、大丈夫だよ。お父さん二年前に出て行っちゃったけどけっこう落ち着いたよ。慧も元気だし。]


[あっ、そう。何かあったら俺に言ってよ。僕さぁ、黒葉のこと大好きだからさぁ。]


 ・・・あっ・・軽い感じでフツーに言っちゃった。


[・・・それ本気?]


[本気に決まってんじゃん。]


[あたしも・・・涼が好き。・・・手とかつないでいい?]


 多分・・・うれしいからなのかな?すごい泣いてる。めちゃくちゃ可愛い。


[・・・泣くな・・]


[・・泣いてないもん・・]


・・・この、強がりや・・
俺と黒葉は初めて手を繋ぎ、歩き出した。



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