死神の嘲笑
「近くにあることは確か。ほら、あの階段を降りたらある」

健太が指差す方向へ目を向けると、確かにひっそりと階段が存在していた。


「俺は入れなかったけど、あんた達は話を聞いていると、俺と違って生きているんだろ? それなら、何となく状況が変わってくる気がするんだ」

「ありがとうございます。ビーチボールを作ってもらえるよう、頼んでみます」

頭を下げる臨に、友弥も倣う。

「行こうか」

「うん」

二人は階段へ、小走りで向かった。

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