死神の嘲笑
緑色の箱を、示す。

「これは、例の箱なんですか」


お宝の鑑定人のように、立体を凝視する死神。

「はい、そうです。どこから見つかったんですか」

「……健太さんの、ビーチボールの中からです」

さっと、死神の顔が青ざめる。

「そうですか。では、新しいものを作っておきます」

「宜しくお願いします」


臨が頭を下げると、死神は部屋を出て行こうとした。

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