死神の嘲笑
三人がかりで梓を抱きかかえ、ベッドに運ぶ。

「ごめんね。迷惑ばかり掛けて」

掠れ気味の声が、喉から出た。

「大丈夫。私達のことは考えてなくていいから、ゆっくりと休んでね」

「そうだよ。僕は全然迷惑だと思っていないよ」

「俺も。変わったことといえば、梓さんがいじめてくれないから、違和感覚えてるぐらい」


彼らなりの労わりの言葉に、梓は笑みを浮かべた。

「ありがとう」

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