死神の嘲笑
再び、椅子に座った三人。

「ところで、死神王のヒントも馬鹿にできないね。梓さんがカッターを使って箱を見つけたようなものだから」

「本当だ。僕達はそれぞれ、与えられたものを持ち歩くべきなのかな」

「私は薬だから、常備しておかないと駄目だけど」

ポツリと朱理が漏らす。

「そっか。でも、僕はヘルメットだから邪魔なんだよね。それに、友弥君の水酸化ナトリウムだった? 危険じゃなかった?」

「直接触ったら、人肌が溶けるような感じになる」

「「怖っ」」

ぴったりと朱理と臨の声が揃った時、コンコン、と外から扉をノックする音がした。

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