死神の嘲笑
「友弥君、一緒に送風機を運ぼう」

三日目の朝、友弥は臨に対して露骨に顔をしかめる。

「どうして、俺に?」

「一番この中で力がありそうだから、でしょ? 身長とは別の話で」

「ええー、それはないよ、梓さん。臨さんはそんな男女差別のようなことは……」

助けを求めるようにに友弥は臨に視線を送る。

が――。

「残念だ。僕が友弥君の期待に添えるような人間ではなくてね」

ニヤリと臨がほくそ笑んだ。

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