死神の嘲笑
一方、教師陣は『成績以外はどうでも良い』という考えだ。

まるで教師の家畜になっているような気分だった。

成績を上げて大学の合格を実績を上げることにより、学校の知名度上昇を狙う。

良い餌を与えることにより、おいしい牛乳を出す牛を育てているようだ、と朱理は感じていた。


高一の七月頃から、朱理の身体に異変が起こり始めた。

『起立』をする時の、立ちくらみ。

『礼』で頭を下げる時の、鈍い頭痛。

『着席』してからも、頭が疼いた。

食欲も湧かず、昼食なしでも十分だった。


夏休みに入った八月上旬、内科へ行った朱理は思わぬ診断を受ける。

< 164 / 270 >

この作品をシェア

pagetop