死神の嘲笑
「少し、薬を飲みます」

「どうぞ」

立ちくらみ時の頓服薬を取り出そうとした時――。


コロン、と錠剤が落ちた。

地面に落下した薬は飲めない、と分かりつつも、視線は追ってしまう。

すると、見慣れぬものを発見した。

「あれ、何ですか?」


死神ナンバー七十四の墓石の僅かに窪んでいる部分で、薬は止まっていた。

そして――。

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