死神の嘲笑
開け放たれた扉が視界に入ってくる。

手に持ったものを背中で隠しながら、一歩一歩目的地へ近付く。

帰るべき場所に、戻ってきたような気分だ。


「朱理さーん、ほんっとに心配してたんだから。捜しに行こうとも言ってたし」

先生に手を振る幼稚園児のような友弥。

「嘘? 朱理ちゃん戻ってきたのお? 良かったー」

「まず、無事? 朱理ちゃんは大事な仲間なんだから」

友弥の声につられて部屋から梓と臨も飛び出してきた。

「元気だよ。ごめんね、心配掛けて。その代わり、お土産があるから」

三人の瞳に、好奇の色が浮かぶのが分かった。

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