死神の嘲笑
結局、四つ目の箱を見つけられぬまま、五月十七日を迎えた。

だが、死神が来る予定の午前〇時十五分は過ぎていた。


四人は椅子に一列に並べられた腰掛けている。

片膝を立てて顔を乗せる朱理。

両手を組んだまま、空中に視線を這わせる臨。

椅子の上で体育座りをする梓。

部屋の天井を仰ぐ友弥。


時計が午前〇時四十五分を示した時、ノックの音が響いた。

< 242 / 270 >

この作品をシェア

pagetop