死神の嘲笑
「お二人さん。すこーし会話を聞かせてもらったよ。ということで……」


無理やり、友弥の右腕を引っ張る。

「lowest、つまり、この中で最も身長が低いのは、友弥に決定しましたー」

「嫌だよ。俺だって一応男なのに。どうして皆そんなに身長が高いんだよ」

「うるさい。決まったことは仕方ないの」


二人のやり取りは学生時代、教室で交わされていたものと似たような明るさがあった。

二人に、そして、臨には生命を絶ちたくなる程のどのような過去があったのだろう。


『普通』に感じられる三人を前に、朱理はそのようなことを考えていた。

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