死神の嘲笑
「親は仕事だし、妹は部活だ。今は家に誰もいないから、入るか?」

全身が硬直したように、身動き一つできなかった。

「俺、怪我をするのは日常茶飯事だから、治療ぐらいならできると思うんだ」

「じ、じゃあ、頼んでもいい?」


怪我の治療よりも、身体の悲鳴に、耳を傾けて欲しかったのだろう。

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