死神の嘲笑
「梓、誕生日おめでとう。『生きている』証だよ」

一週間程度が経過した、五月九日。

梓の十三回目の誕生日だ。

その日、健太は丁寧にラッピングされた包みを差し出した。

「開けていい?」

「勿論」


――シンプルなフォトフレームと、水色のリストバンドだった。

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