死神の嘲笑
「ええ、意外。健太って風水を気にする性質(たち)だったんだー」

「いいじゃん、個性だって」

健太の新たな一面を発見した梓は、単純に嬉しかった。



以後、梓の左手首にうっすらと残った三つの傷痕以外に、新たな傷は増えなかった。


校則が比較的緩い中学校で、梓は常にリストバントと一緒になっていたのだ。

< 79 / 270 >

この作品をシェア

pagetop