死神の嘲笑
もともと、健太と離れて二年が経過していた。

傍にいなくても、この世にいなくても、似たようなものだ。


そう自分を納得させた梓は、新たな傷を作ることなく、大学に通っていた。


しかし、健太が『生きている』わけではないことを認識する日が、訪れた。

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