死神の嘲笑
けれども、臨が試みても、友弥が足掻いても、箱はびくともしない。

「仕方ない。諦めて持ち帰るか」

臨の言葉に、友弥が頷く。


「俺のビーチボール、どうしてくれるんだよ」

足を踏み出した瞬間、背後から投げられた言葉に、二人はギョッとした。

「すみません。でも、これは死神の命令なんです」

弁解する臨に、声の主・健太は意外なことを告げた。

「あの死神に頼めば、新しく作ってくれると思うんだけど。今、この近くの『死神育成所』にいるから」

「『死神育成所』はこの近くにあるんですか? それに、僕達が入ることはできるんですか?」

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