清らかな星の朝


高嶋たちとつるむようになったのは、一年の半ばからだ。

俺と星治が一緒にいなくなって、何のキッカケだったか、それくらいのタイミングで、よく声をかけられるようになった。

素行は悪いし、見た目でも目立つから、先生たちに目をつけられやすいのは難点だけれど、まあ、根っから悪いヤツらってわけではない。

でも、何ていうか。

こういう、ゲーセンに慣れたフリだったりとか、悪ぶった笑い方とか。そういうもの一つ一つに、しっくりこない居心地の悪さを感じることは、度々あった。


星治は星治で、同じ野球部のヤツらから声をかけられていたから、すんなり、俺たちの居場所は別々の所になった。

ずっと一緒にいたはずなのに、一度離れてしまえば、それが当たり前かのように定着してしまう。

自分たちも、周りも。


「朝海!!ヤバい!!」


いよいよ空気が不快になってきて眉間にシワを寄せていると、いきなり肩をつかまれた。

振り返ったおれに、興奮気味の高嶋が、顔を寄せてくる。


「ヤバい!見てっ!!おれジャニーズみたいになってる!!」
「…なにやってんのお前」


見せられたのは、一枚のプリクラ。こんなもの、いつの間に撮ったのか。

最近のプリクラってこんな目ぇでっかくなるんだな~と、自分に見惚れる高嶋。その姿が、少しだけ俺を笑かした。


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