魔物に恋をしてしまった

「お前…魔王は魔族のトップだぞ?いったいどれくらいの奴が下にいると思ってる?どれくらいの奴がその地位を欲してるかわかってるか?」

「全くわからない…。そもそも魔王って何をすればいいの?」

「魔王はその存在があること自体が大事なんだ。ともかく生きろ。魔王の上なんてねぇんだ。誰もがお前に頭を下げる。魔王がいなくなれば統一は乱れる。」

「…死ななければいいの?」

「新しい魔王が見つかるまでにも相当な年月が掛かる。誰でもなれるってわけじゃないからな」

「尚更なんで私が魔王になんてなったのか不思議すぎ…」

「だが、それをわかってない奴らはお前を狙ってくる」

「…?狙うって?」

「殺そうとしてくるんだよ」

「はっ!?無理無理!!私、まだ死ぬ気なんて全然ないし!」

「俺といれば安全だ。」

「っていうか何でそんな命がけのことだって誓約するまえに教えてくれなかったの!?」

「言ったら誓約しないだろ?それに魔族のことは誓約しないと話せない決まりなんだよ」



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