ハッピーエンドなんて
あたしの名前は関 樹里。

クウォーターでバイリンガル。

13歳まで日本に住んでたけど親の都合で地球の裏側、ブラジルまで来た。

友達こそ出来たものの、そのほとんどは「友達」。

会話がはずむわけでも悩みを言い合ったりするわけでもない。

言葉の壁ってのもあるし、あたし自信が受け入れていなかったのかもしれない。

あの頃は日本に帰りたくて仕方なかった。

勉強が嫌で友達関係が嫌で何もかもが嫌だった。

もちろんそんなだから彼氏ができるわけでもなく、ただ辛い日々を送っていた。

だけどあたしには唯一親友と呼べる子がいた。

あたしと同じような境遇の子で日本語の話せる子。

大野さくら。

あたしの心の支えでもあったよ。

あともう一つ、あたしの心の支えがある。

それはインターネット。

パソコンに向かってるときだけは嫌なこと忘れられるんだ。

ブラジルへ来てからあたしはアニメを見るようになった。

とにかくパソコンを使っていたかった。

あたしが選んだのは某探偵物のアニメ。

エピソード数が多い分見終わるのも遅いだろう。



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