愛故【完】
変わりに、俯いて強く唇を噛み締めた。
それを肯定したのだと判断したのか、蓮はあたしに言った。
「そんなんでどうすんだよ、この先」
「、え」
ぱっと顔を上げる。
この先なんて考えていなかったあたしに、蓮はまた言葉を落としていく。
「大学離れたって関係が終わるわけじゃない」
「…わかってるよ。…わかってる、けど」
不安は隠せないんだよ。
だって。
「…蓮、…県外の大学受けるんでしょ」
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