キミといた。
そこでやっと新鮮な空気が吸うことができたような感覚になる。
あたしは何度も何度も深呼吸を繰り返しては頬に手を当てた。
(あたし…笑ってたよね?)
足取りは酷く重い。
今すぐにでも逃げ出したいけれど、逃げ出せる場所なんてないことくらい分かっている。
そもそもあたしが求める逃げ場所なんてここにはないだろう。
暫しこの久しぶりの土地に足をつけてみたけれど、様々な事がボンヤリとしか思い出せない。
少し坂を上がった場所に小さな売店があったような気がする。
デパートには車ではないと行けないのはしっかり覚えている。