キミといた。
「こ…康介はここに住んでる人なの?」
「いいや、違うけど?」
肩越しに振り返ってはそう言った。
手に握られている木の棒は振り回しっぱなしだ。
あたしはその棒を見つめ、そして康介へと視線を戻す。
「そうなの? さっきずっと住んでるような口調だったから…」
「あぁ、ついて来いってやつ?」
「そう、それ」
「遊び場なんてそこらじゅうにあるだろ? 住んでなくたってそれくらい分かるさ」
単純に凄いなと思ってしまった。
こんなド田舎で一体何の遊びがあるというのだろうか。