キミといた。
質問しておいて良かったと、心の底から安堵した。
聞いていなかったらと考えると恐ろしくなる。
「じゃあ何するんだよー」
ブーっと頬を膨らませていじける康介。
人の話を聞かないで進んでしまう自己中心的な少年じゃなくて良かったと思った。
康介のその質問にあたしは口ごもる。
当然ながら、こんな土地での遊びなんて良い案が出るわけがない。
結果、あたしが辿り着いた答えは、
「帰る!」
本来の目的だった。
それしか思い浮かばない。
虫とご対面や木登りなんてすることになるのならば、家に帰って大人しくしていた方がマシだ。