ゾウさんになりたかったアリさん
ゾウの花子とアリのコッキー

出会い

ある動物園にひと組のとても曲芸のうまいゾウの夫婦がいました

オスぞうの名前は咲男で大きなサッカーボールをふとい足でけって大きなゴールにうまくサッカーボールをシュートすることがとくいでした
メスの花子はおおきなボーリングのピンを大きなボールを鼻で投げてストライクさせることがとくいでした

他に鼻で大きなフリスビーを投げあってうまくキャッチして観客を喜ばせていました

二匹のおかげでいつも動物園は満員でおとずれる観客はゾウの花子と咲男のいるゾウ広場に長い列を作って見ては歓声をあげていました
そのゾウの広場の庭のひとすみにアリの群れが暮らしていました
アリたちはアリの女王様の命令でいつもいそがしくはたらいていました
そのはたらきアリの中にコッキーというメスのありがいました

毎日アリの女王様の命令ではたらきづくめのコッキーはいつもはたらくだけでだれにもほめられないのが不満でした
来る日も来る日も女王様の命令ではたらく自分とゾウの花子と咲男を比べていつもうらやましくおもっていました
ある日 コッキーは勇気をふりしぼって花子に問いかけてみました
「花子さん あたしは花子さんがうらやましいです どうしたら花子さんみたいになれますか?」

でもそのときのコッキーの声は小さくて花子の耳にはとどきませんでした
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