ゾウさんになりたかったアリさん
花子さんの言ったことを分からなかったのはコッキーだけではありませんでした
ミッキーもリッキーもムッキーも

その後ろで聞いていたエッキーもわかりませんでした

花子さんはニッコリうなずくとコッキーにこう言いました

「あたしも女王様と同じよ アリさん
名前って 誰かと誰かを見分けるためだけの物でしょ?

そんな物に価値を置きたくなかったのよ
あたしがゾウである様に アリさんはアリという特別な生き物なのよ

アリさんがいくらガンバった所で ゾウにはなれないわよね
逆にあたしがいくらガンバッてもアリにはなれないわ

だってアリさんはアリという特別な生き物で あたしはゾウという特別な生き物だから…

生まれた時にはもう決まっている事なのよ

それは死ぬまで変えられない

アリさんがあたしになりたいとガンバッても 出きるのはあたしに似た何か…
本物ではない偽物って事ね」

花子さんの言葉にコッキーも 他のアリたちも驚きをかくせませんでした
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