ピアス
「来るな!それも既に怒っている。記憶が戻ったのか?」
 誰に言うでもなく自分に言い聞かせるようにコールドは目をかっと開けた。目が充血しているのが暗闇でも明らかだった。
 さっきまで過去を語っていた人物とは真逆の、〝血〟に飢えた表情になっていた。
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