あの日、守りぬくと誓った
第弐章
強者と弱者
兄が退院した日から
3日後の夜に、それは起きた。
私たちが知るのは
朝になってからだった。
いつもは朝早い母が
今日は遅い。
最初は、仕事が休みなんだと思った。
だけど、違う。
確か母は、しばらく休みはない、と
言っていたはずだ。
おかしいと思った。
おかしいと思って、
静まりかえる両親の寝室を
覗いた。
「…!!」
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強者と弱者