あの日、守りぬくと誓った




母の告別式には

多くの人が集まった。


兄の友達も集まってくれた。

母には、それはもう
お世話になったらしい。




だけど私が一番探してる人が


いない。






父が。




「お兄ちゃん。

お父さん…が…」



兄は黙って何かを出した。


グシャグシャになった
紙切れ。



この間私が床に投げ捨てた

母からの手紙。




「…なんで今それをだすの?」


私はイラだった。

兄の考えてることがわからない。



兄は封筒の中から
紙を出した。


読んだ覚えのない紙。
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