あの日、守りぬくと誓った
家に帰り、ご飯を作り
母の帰りを待つ。
父は単身赴任でアメリカにいるため
夜は私と母の2人だけだ。
母が帰宅したのは21時過ぎだった。
母は帰ってくるなり
兄の名前を呼び、騒いだ。
「政宗っ!
政宗っ!
どこなの!?
無事なの!?」
混乱する母に私は言った。
「お母さん、
お兄ちゃんは、病院。」
「…あ、そ、そうよね。」
母は納得したように、
イスに腰をかけた。
「政宗、元気そうだった?」
「うん」
母はよっぽど兄が心配なようだ。
それはそうだろう。
母は仕事が忙しくて
お見舞いにもいけないのだから。