お馬鹿な魔術師の日常
少年は村から旅立つ
僕の名前は、ルビ。13歳だよ。
僕が住む山奥の村には、3年ほど前からある青年が住み着いていた。
その青年の名は、レイン・K・ティルド。
3年前の夏のある日、フラりとやって来て村に住み着いた魔術師だ。
「おーいルビ、隣にかっこいい俺が歩いてんのに何ぼーっとしてんの?」
はっ。一人の世界に突入してたよ。
「何でもないよ。それよりレインさん、約束だから僕に魔術を教えて下さい」
「約束?そんな約束したっけ?」
キョトンとしてるレインさん。ああ、忘れているらしい。