君がいい
二時間め終わりのチャイムがなった。

私は席を立って廊下に向かった。

ガラガラ・・・

すぐ目の前のドアが開いた。

「綾乃。テストはちゃんと集中してできた?」

優しく笑いかける大人な雰囲気の彼。

彼は竹内 和也。

三年生の生徒会会長で理事長の息子。

そして私の婚約者でもある彼。



「うん。昨日 和也が教えてくれたからバッチリだよ!」

幼い頃からお兄ちゃん的存在で頼りがいのある優しい人だった。

「そっか、よかったよ。それより綾乃、生徒会の副会長にしたからね。」

頭をくちゃくちゃに撫でながらイタズラっぽく笑う和也。

「えっ?ひどいよ、勝手だよ~。取り消してっ!」

私になんか出来るはずないもん。

「もう決定だ。俺も居るし大丈夫だって。な?」

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