『スケッチブックにサヨナラ』〜短編〜
戸上:『何笑ってんだよ…俺がマジメに言ってるのに』
佐倉:『ご…ごめん(笑)だって、突然 何の根拠も無いのに自信たっぷりに言うんだもん(笑)』
戸上:『最初は、お前の事軽く見てたんだ。』
佐倉:『はぁ?』
戸上:『いつも電話で話してるって言っても、顔を知らない訳だし。誘ったら、意外とすんなり ここまで逢いに来たし』
佐倉:『…まぁ…確かに(笑)』
戸上:『でも、お前に逢って 顔見て話してるうちに、最初に思ってた奴とは全然違ったから…すげー安心したんだよ』
佐倉:『なるほどね(笑)そう思ってもらえて良かった』
戸上:『お前は 俺の事どぉ思う?』
真剣な顔つきで じっと見詰める戸上から視線を逸らし、小さく息を吐いた。
戸上:『…嫌いか?』
佐倉:『そうじゃない』
戸上の言葉を慌てて否定した。
佐倉:『最初は…凄く強引過ぎて戸惑ったよ。見ず知らずの人と 電話したりメールしたりって、した事ないし…そもそも有り得ないしね(笑)』
戸上:『うん』
佐倉:『でも、嫌じゃなかったんだ。大ちゃんと話してて、凄く楽しかったの。それは今も同じで…。凄く強引で身勝手な所はあるけど、大ちゃんと居て 凄く嬉しいと思えるし。』
戸上:『…そっか』

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