『スケッチブックにサヨナラ』〜短編〜
1時間程度 公園をふらついて家に戻ると、戸上の姿はどこにも無かった。テーブルの上には
戸上:『夜に戻る』
と置き手紙が置かれていた。戸上はアルバイトに出掛けたらしい。その日は何もせず、ただベッドに寝ころんでいた。色々な事を考えるうち、ひとつだけ 気になる事を思い出した。付き合って 1ヶ月程たったある夜。私は戸上を拒否したことがあったのだ。
戸上:『俺、別に結婚とかしたくないんだよね。付き合う事にだって、必ず終わりがあるわけだし…。』
と 前に言われた事がきっかけだった。ただ付き合うだけの関係…それは今だけの関係。簡単に終わりを迎える可能性がある人と、身体の関係を持つなんてあり得ない事だった。一番は好きな人なのに、ちゃんと想っている人なのに肌に触られる事への『抵抗感』が拭えなかったからかも知れない。「付き合い始めて3ヶ月、戸上の気持ちを 少しでも変えたくて」と言うのも事実だ。
しかし 私の願いとは裏腹に、戸上との関係は 少しずつ不安定なものになっていった。
戸上:『夜に戻る』
と置き手紙が置かれていた。戸上はアルバイトに出掛けたらしい。その日は何もせず、ただベッドに寝ころんでいた。色々な事を考えるうち、ひとつだけ 気になる事を思い出した。付き合って 1ヶ月程たったある夜。私は戸上を拒否したことがあったのだ。
戸上:『俺、別に結婚とかしたくないんだよね。付き合う事にだって、必ず終わりがあるわけだし…。』
と 前に言われた事がきっかけだった。ただ付き合うだけの関係…それは今だけの関係。簡単に終わりを迎える可能性がある人と、身体の関係を持つなんてあり得ない事だった。一番は好きな人なのに、ちゃんと想っている人なのに肌に触られる事への『抵抗感』が拭えなかったからかも知れない。「付き合い始めて3ヶ月、戸上の気持ちを 少しでも変えたくて」と言うのも事実だ。
しかし 私の願いとは裏腹に、戸上との関係は 少しずつ不安定なものになっていった。