彼を拾いました。






つい
わかった
と言ってしまった。



自分が情けなくなるよ、本当。


まあ一週間だけだしね?
一週間だけ....
どうにかなる。
そう思っとこう。


男の子は少しだけ
自分のことを話してくれた。



桐生翔太(きりゅうしょうた)。
隣駅の近くにある高校に通う2年生。



高校二年生だから
私の二つ下か。


「姉さんは?なんて名前?」




「わ、私?
え、えっと... 木下麻央!」



「...麻央か。よろしくな、麻央!」



そういって、男の子...いや、翔太は
ニヤッと笑った。



な、何よ、よろしくって。



「麻央は大学生?
一人暮らし?」



「そう、大学一年。
このマンションに一人暮らしだよ。」



「ふうん。
一人暮らし....」


翔太はそういって
またなにやらニヤニヤとしてる。




ねえ、神様
嫌な予感しかしません。



私..これから一週間
やってけるのでしょうか...?






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