кiпG彼★PriпsеsS彼女
「おし、手…貸せよ。」
「…どうして?もう、繋いでるじゃん。」
「ったく…こういう時はサラッと流せよ。…いいから、手。」
そう言って、蒼は今まで普通に手を繋いでいたのを、カップル繋ぎへと変えた。
"もしかして…
これがしたかったのかな?"
とか心の中でヒッソリと思った。
そして、こんなカップル繋ぎなんてことをしてるから、誰か見てるのではないだろうか…という不安もあった。
そのままの状態で歩いて約2分ぐらいだろうか…公園近くのクレープ屋に着いた。
「棗流、どれがいい?」
蒼は、あたしの顔を覗き込みながら言う。
「んー…"イチゴ生クリーム"かな?」
「了解♪」
そう言うと、にっこりと笑う蒼。
いつもとは違った笑い。
高校生活の今までにあたしには見せたことの無い、笑いだった。