タイムストッパー
5
敗北
田久万は朝から、ずっと悶々としていた。昨日の夜、千紗から電話をもらい、告白を逃した上に永遠に誰かの者になってしまうような気がして、後悔した。
話がしたい。
だが、学校内では大口の目もあるし、茂呂も朝から何度も千紗に告白したのか訊ねてくるので、否定してしまい話すチャンスを逃してしまった。
茂呂は簡単にあしらったが、周りにいる生徒たちは好奇でも見るような目つきで、さらにわずらわしかった。
千紗はずっと笑顔を見せていた。もちろん田久万とは話しすらしていなかった。
そして、放課後になり、千紗が田久万の前まできた。
「日曜日、彼と会うから、時間とか止めて邪魔しないでよ」
田久万が何か言う前にさっさと、千紗は目の前から消えて行った。
「よ、良かったじゃないですか」
その口調ですぐに誰かわかった。
「何が?」
「は、肺世さんに告ったんですか。よ、良かったです」
間の悪い茂呂は勘違いにもほどがある。
「どうしてそう思った?」
話がしたい。
だが、学校内では大口の目もあるし、茂呂も朝から何度も千紗に告白したのか訊ねてくるので、否定してしまい話すチャンスを逃してしまった。
茂呂は簡単にあしらったが、周りにいる生徒たちは好奇でも見るような目つきで、さらにわずらわしかった。
千紗はずっと笑顔を見せていた。もちろん田久万とは話しすらしていなかった。
そして、放課後になり、千紗が田久万の前まできた。
「日曜日、彼と会うから、時間とか止めて邪魔しないでよ」
田久万が何か言う前にさっさと、千紗は目の前から消えて行った。
「よ、良かったじゃないですか」
その口調ですぐに誰かわかった。
「何が?」
「は、肺世さんに告ったんですか。よ、良かったです」
間の悪い茂呂は勘違いにもほどがある。
「どうしてそう思った?」