タイムストッパー
2
目覚めの悪い日
目覚めの悪い朝だった。
田久万は千紗に暴言を吐いたことを悔やんでいた。しかし、素直に謝るのもばつが悪った。
できることなら、昨日のことはなかったことにしてもらえると助かるのだが、あいにく田久万に時間を戻すことはできなかった。
一時限目の授業まで、時間にはかなり余裕があったので、教室に向かう生徒たちは歩いている。
走っている者はいなかった。
田久万はいつもより五分ほど早く教室に着いた。すぐに千紗をさがした。
まだ登校していなかった。
ほっとした。田久万の正直な気持ちだ。
「面白いものができたぞ!」
大口は大声だった。
注目をしろと、言わんばかりだった。だけど、それは慶子と玲だけに向けられた言葉だった。
慶子の席を中心に横には大口がいて、もちろん玲もいた。
登校してきた生徒たちも視線は大口に向けられていた。
大口が携帯電話を慶子に渡すと、受け取った。
何かを見ている。
田久万は千紗に暴言を吐いたことを悔やんでいた。しかし、素直に謝るのもばつが悪った。
できることなら、昨日のことはなかったことにしてもらえると助かるのだが、あいにく田久万に時間を戻すことはできなかった。
一時限目の授業まで、時間にはかなり余裕があったので、教室に向かう生徒たちは歩いている。
走っている者はいなかった。
田久万はいつもより五分ほど早く教室に着いた。すぐに千紗をさがした。
まだ登校していなかった。
ほっとした。田久万の正直な気持ちだ。
「面白いものができたぞ!」
大口は大声だった。
注目をしろと、言わんばかりだった。だけど、それは慶子と玲だけに向けられた言葉だった。
慶子の席を中心に横には大口がいて、もちろん玲もいた。
登校してきた生徒たちも視線は大口に向けられていた。
大口が携帯電話を慶子に渡すと、受け取った。
何かを見ている。