タイムストッパー
「俺が止めた」

「それこそ、わかんない」

「千紗」

「何?」

「さっきからわかんないばっか連発じゃないか」

「これが現実なの?」

「そうだよ」

「じゃあ、何で時間止められるの?」

「それはわかんない」

「いつになったら元に戻るの?」

「わかんない」

「タックもわかんない連発じゃない?」

「何だよ、わかんないからわかんないって言っているだけだよ」

「時間を止められるなら、早く、動かしてよ」

「時間よ、う……」

 田久万は時間を動かすように念じた。急に千紗は早口になるし、慶子は突進してきたので前に倒れた。もちろん受身は取れず、顔面を床に強打するはずだった。
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