タイムストッパー
「お客さん大丈夫ですか?」

 女子高校生に言われ、ハッとして戸井田は我に返り、急いで店内から外に出た。

 今日はどうしたのか?

 戸井田にも理解できなかった。

 時間を止めることができなかった理由はわからない。今までも素敵な女性の前で時間を止められないことはなかった。

 確かに、女子高校生を見た瞬間、頭から雷を受けたように電気が走った。

 こんな経験は初めてだ。

 あの女子高校生の前では能力を使うことができないのかもしれない。

 ますます、戸井田は彼女に惚れるのだった。今日は一つ収穫があった。

 女子高校生の名字がわかったのだ。『肺世』とわかったので、さがすのも少し楽になったような気がした。学校もわかったことだし、これから楽しくなってきた。
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