タイムストッパー
「ウソ言ってどうする。それに千紗とは幼馴染みで、そう言うのはない」

「そ、そうですか」

 それでもまだ茂呂は歯切れが悪かった。納得していないのだ。それともただのバカかもしれない。

「まあ、時間を止められることがみんなに信じてもらえてよかったよ」

 田久万は頭を切り替えていた。

「そ、そうですか?」

 茂呂はまだ何かあるのか。

「何だよ!」

 ウジウジしている茂呂を見ていると、田久万もいじめたくなってきた。大口の気持ちがわかるような気がした。

「な、何で時間を止めたんですか?」

「ええ? 何でって……」

「た、確か、教室にいましたよね? し、島目さんが急にいなくなってすぐですよね?」

「それがどうした?」

「し、島目さんに何かしましたか?」

「えっ?」

 田久万はいつの間にか茂呂が邪魔になってきた。
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