アルフォドル
未来へ
一月前、急に組織の施設が爆破され、何の任務にも就いていなかったアースカード達は、ノーナンバー達と何人かのグループに分かれ、組織からの連絡を待った。
だがその連絡もなく、途方にくれていたアースカードの一人が食料を調達に市街に入り、近場のバーから驚きの声が耳に入ってきた。
【あの監獄署からの大火事が起こってから半月ほどが経過しました。脱獄犯達はまだ全員見つかっておらず、捜査は難航しています。
脱獄犯は、万が一のときのために身体の何処かにトランプのマークが彫られており…】
「ぼっ、僕達が脱獄犯?! そんなバカなことってないですよ! 僕達は、政府の特務機関からの援助を受け、様々な動物のDNAを融合させて造られた、いわば国の財産ですよ!」
テュールの必死の叫びに、ロキはタバコを取り出し、フゥっと紫煙を吐いた。
「いや。俺達は、ある意味犯罪だったんだ」
「え?」
オーデンはバイクにもたれながら話を続けた。