お仕置きゲーム2
「...高取、」
「な、に?」
「お前ちょっと俺と似てるかも。」
そう言って、苦笑を浮かべる真咲にぽかんとした。その表情が年相応で、苦手意識が少しだけ薄れる。
「...佐藤は、家族とか友達いないのか?ずっとここにいて、心配されてるんじゃないの?」
先程、自分に聞いてきた質問と似たようなことを問えば真咲は「あー。」と言葉を濁す。
「家族はいない。」
「...そうか、悪い。」
「すぐ謝るのうぜェ。」
「...ごめ、じゃなくて、わかった。友達は?」
「...いるよ。」
一瞬、ふっと表情が緩んだのを見て疾風は真咲を羨ましく思った。
「きっと、心配してるだろ。」
「...そうかもな。でも、俺死んだことになってるから。」
「え?」
「啓太、今頃どうしてるンだろ。」
啓太、という名前の友達がいるらしい。しかし、死んだことになっているってどういうことだろう。余程深い理由がありそうだ。深入りしてもいいのか、しないほうがいいのか考えているとノックの音が響いた。