お仕置きゲーム2



「真咲が、殺した。」


冷や汗が頬をつたい、屋上のコンクリートにおちた。あの事件の裏にそんな真実が隠されていたなんて。想像をこえた現実に吐き気がする。


「そん、な、嘘、だろ。」


「嘘だったら、どんなに幸せなのかしらね。でも、真咲は幼馴染の1人、啓太のおかげでなんとか更生したの。でも、既に遅かった。...私のお父さんは、私を殺した真咲を恨み、宇野博隆と手を組んで、警察を使って真咲を殺そうとしたの。真咲は、素直に償う気だったのに。ちゃんと判決された事なら、死刑だって受け入れる気だったのに。」

涙ぐむ田辺の手を、無意識に握っていた。彼女はそれに気づき、疾風を見る。


「啓太と真咲は逃げた。けれど、警察にはかなわなくて、最後に真咲は啓太を押入れに隠し、1人で警察に暴行され、死ぬ寸前にまで追い込まれた。...それを見ていた啓太は、歪んでしまって、今、精神病棟にいるみたい。」

「...。」


「全部、宇野博隆が仕組んだ事なのよ。お仕置き少女メグミっていうアニメの物語を実現させるためだけに、こんなことしてるの。...真咲が、最後、殺されなかったのは、まだお仕置き少女が終わっていないから。宇野博隆はこれからもお仕置き少女メグミの物語を、実現させるつもりよ。そのためならどんなことだってしてくるわ。」






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