お仕置きゲーム2
その後、なんとか和解しこのまま友達を続けるという方向で落ち着いたが、友達Aからの視線がやけに熱っぽくて正直気持ち悪い。
ああ、どうしよう。
「疾風ー!」
以前、普通にしていたボディタッチが無理。内心もうこっちこないで嫌だ俺を見ないで!状態である。
けれどそんな事言えるわけがない。疾風は、八方美人でまわりからの評価を何よりも気にしているからだ。自分からなろうと思ってこんな性格になったのではない、育ってきた環境が影響し、気づいたら自然とこうなっていた。
「...疾風、最近元気ないな。」
「未央...。」
そんな疾風にも本音で話せる友達はいた。名前は神崎未央。保育園の頃からの付き合いである。思い切って彼に相談すると、未央は「嫌ならはっきり嫌って言わないと。」と言う。うん、自分でもわかってる。
「わかってる、けど無理なんだ。」
「...。」
未央は突然黙り込み、疾風をギロリと一度睨んだ。これにはびっくりして「未央?」と声をかけるが無視される。
俺、何かしたっけ?いや、してないよな。何が悪いんだろう。
疾風は心の中で必死に未央を怒らせた原因を考えるが、想像もつかない。この時初めて未央が考えていることがわからなくなった。