お仕置きゲーム2









次の日、いつもより少し早めに起きてリビングに向かうと暗い表情をした母親と兄貴がいた。何かあったのだろうか。


「空...。」


母親は俺を見て、泣きそうな表情でありえない事を口走った。

「あなたのお友達の絵里ちゃん、行方不明だそうよ。」

「...は?」

「昨日から家に帰ってないみたいなの。何か知らない?」

「....。」

言葉がでなかった。





すぐに絵里の捜索願が出され、俺や家族も必死に絵里を探したけれど見当たらなかった。いったい、何があったのだろうか。最悪な事態になっていないことを祈るしかない。早く再会して、絵里に想いを伝えたいのに。




しかし、一年たっても絵里は戻ってこなかった。一年もたってしまえば生存率は格段に減るらしい。(そんなの、嘘だ)信じたくない現実から逃れるように、俺は学校にいかずに部屋にこもるようになった。
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