お仕置きゲーム2
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放課後。疾風の携帯に一通のメールが届いた。空からだ。弟からメールが来るなんて珍しい。不思議に思いながらメールを開くとそこには一言、『校門前で待ってる』と書かれていた。
普段家から出ない彼が校門前で待っているなんて信じられず、思わず窓から外を覗けばジャージ姿の弟が視界に入る。
「っ!未央、ごめん!今日は先帰る。」
「何かあったの?」
「弟が来てるんだ!」
「わかった。気を付けてね。」
未央はすこし残念そうな表情をしたが弟が来ていると告げると笑顔で送り出してくれた。クラスの友達と帰り支度をしている智香に挨拶をしてから駆け足で校門に向かう。
「兄貴、遅い。」
空の元に駆け寄ると、ぶっきらぼうにそう呟いた。
「ごめん。空、どうしたんだよ。何か用か?」
「うん、まあ。寄りたいところある。ついてきて。」
「?」
空は疾風の腕を掴み、引っ張りながら歩いていく。大人しくついていくと、人気の少ない裏通りに案内された。
「空、どこいくんだよ。」
「ここだよ。」
突然空は立ち止まった。不思議そうにあたりを見回した瞬間、突然背後から両腕を拘束され口を手でふさがれた。「!!」驚き、必死にもがくが壁に押さえつけられてしまい抵抗できなくなる。
何が何だかわからない疾風は弟に視線を向けた。
「あ、兄貴。」
「っ~!」
「俺、今日から宇野博隆になるから。」
言っている意味がわからない。空は疾風の反応をみて可笑しそうに歪んだ笑顔を浮かべた。