愛恋歌-tinkle tone-

あれ…?静か…

シャワーから上がるとリビングからはテレビの音だけが聞こえていた。



リビングに向かうと目に入ってきたのは仔犬を膝に抱いたまま壁に寄りかかって眠る彼の姿…

仔犬までスヤスヤと寝息をたててる。



顔にかかる少し長めの茶髪…
目を閉じて眠る姿も見入ってしまうほど綺麗だった。


て、見とれてる場合じゃない…。



「ちょっと、そんな状態で寝たら風邪ひくよ。シャワー浴びなよ」




私の声に彼はゆっくりと目を開けた。



「ん…あ、上がったんだ。おかえり~」



そう言って見せる笑顔がすごく可愛くて、ドキッと胸が鼓動すると頬が熱くなった。
だけどこの熱さはたった今体を暖めたせいだと、お風呂のせいにすることにした。



「はい、タオルと着替え…」



「ありがとう」




彼はまたニッコリ笑うと仔犬を抱えて浴室へと向かった。

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