理想恋愛屋
1.福、来たる?
「うぅおおおぉぉーっ!!」
天にも昇るガッツポーズと共に、その叫び声はキンキンに冷えた事務所内に響いた。
同じフロアの人たちから苦情が来ようとも、今回ばかりは笑顔で謝れる。
「ついに…オレはやったんだ……っ!」
嬉しさのあまり震える身体。
パソコンの画面を何度も確認する。
そこには紛れもなく、この『理想恋愛屋』にようやく訪れる夏の休暇を示していた。
上機嫌なオレは、わけのわからない鼻歌を口ずさみながら印刷をかけて、プリンタからは夢へのチケットが吐き出された。
ニンマリと、緩みすぎた頬の筋肉をだらけさせた瞬間だ。
事務所に近づく独特の足音。
もうしばしこの感動に浸りたいところだったが、やむを得ず中断せざるを得なくなってしまったのだ。
「やばい、見つかったらタダでは済まない…っ」
慌てすぎたオレは、引き出しにいれるということすら脳内からすっぽり抜けてしまっていた。
結局ウロウロしながら、背後にさっと隠しただけだった。
それを見計らったかのように、事務所の扉が開かれた。
しかし、いつもは壊れるくらい勢いがいいのに、今日は音も立てずに静かなのだ。
……なんだろう、このヘンな緊張感。
現れたのは、やはり予想通り彼女だった。
でも、その様子に唖然とした。
天にも昇るガッツポーズと共に、その叫び声はキンキンに冷えた事務所内に響いた。
同じフロアの人たちから苦情が来ようとも、今回ばかりは笑顔で謝れる。
「ついに…オレはやったんだ……っ!」
嬉しさのあまり震える身体。
パソコンの画面を何度も確認する。
そこには紛れもなく、この『理想恋愛屋』にようやく訪れる夏の休暇を示していた。
上機嫌なオレは、わけのわからない鼻歌を口ずさみながら印刷をかけて、プリンタからは夢へのチケットが吐き出された。
ニンマリと、緩みすぎた頬の筋肉をだらけさせた瞬間だ。
事務所に近づく独特の足音。
もうしばしこの感動に浸りたいところだったが、やむを得ず中断せざるを得なくなってしまったのだ。
「やばい、見つかったらタダでは済まない…っ」
慌てすぎたオレは、引き出しにいれるということすら脳内からすっぽり抜けてしまっていた。
結局ウロウロしながら、背後にさっと隠しただけだった。
それを見計らったかのように、事務所の扉が開かれた。
しかし、いつもは壊れるくらい勢いがいいのに、今日は音も立てずに静かなのだ。
……なんだろう、このヘンな緊張感。
現れたのは、やはり予想通り彼女だった。
でも、その様子に唖然とした。